バーベキューシーズンをむかえ、何か面白くて旨いものをと考えたのがコチラです。 ところが本記事執筆中に思わぬ方へ筆が外れて行きまして・・・ひとまず本文をご覧ください。
タマネギは一皮むいて、頭を切り取ります。 トマトはそのまま同じように切り取ります。 両者座りが悪い時は、底もやや切り取りキチンと自立できるように仕立てます。
タマネギにおいては三分ほど下茹でします。
柔らかくなったタマネギの中身をくりぬいて器を作ります。
トマトは楽にくり抜けますからそうします。 両者くり抜いた中身を食べやすいよう刻みまして、タマネギの中身はトマトへ、トマトの中はタマネギへ、というように詰め込みます。
この際刻んだ青紫蘇をたっぷり加えておきますと、焼き上がり大変薫り高く仕上がります。 両者にスキマがあるようでしたら、刻んだナス等他の野菜もまぎれ込ませ、上からトロけるチーズをかぶせて焼きます。
250度のオーブンで、トマトは5分、タマネギは10分焼けば完成です。 特に何も味付けしていないのは、BBQにおける付け合せとして作ったからです。 串刺肉にかぶりつく傍らで、これらのローストをチョイチョイつまむ、 という景色をイメージしました。 塩と胡椒ぐらいは振っても良いですね。
「こっちは焼くのに追われてんだ、そんなシャラクセエ料理作ってられるか!」
とお父さん方は言うのではなかろか?と思いましてこうやります。
手許にある野菜をサイコロに刻み、油を引いたフライパンでサッと炒めます。
あとはこれを耐熱皿へ移し、250度のオーブンで10分焼けば、目にも鮮やか野菜のローストのできあがりです。 スプーンでワシワシかっこめば、ビールもグビガビいけるでしょう。
とここで本件は終わるハズだったんですが、
たまたま土用の丑の日でウナギをかじってたんです。 もう大好きです鰻。
「一尾長焼きにして飲もうっと!」
と張り切ってみても、蒲焼にしろ、白焼きにしても、美味しすぎるが故、肴にする間もなく食べきっちゃうんです。
そこで鰻をより長い時間楽しむためにはハテどうしようと思案した結果、上のローストとウナギの蒲焼を合わせてみるテストを試みたのです。
フライパンにオリーブオイルを熱し、ナスやカボチャ、タマネギトマト、ニンニク等好きなものをサイコロに切って塩、胡椒を振りつつ炒めます。
済んだら耐熱皿に野菜を移してその際に刻んだ蒲焼と、チーズを所々散らします。 そして上から蒲焼のタレを回しかけて、とここでそれではつまらないからと、
以前新宿の巨人に教えてもらったワインビネガーとハチミツを湯煎にかけて煮詰めると旨い!という話を思い出し、それをこしらえ上から「の」の字に回しかけ、250度のオーブンで8分焼きました。
一体全体、何という調和なのでしょう。 ウナギの蒲焼が全体を見事に引きしめ、ひとつの料理として成立させてしまっております。 単に肉や魚ではこうは行きません。
蒲焼には特有の柔らかさと香ばしさがあるからこそ、この大仕事を成し遂げることができたのでしょう。 もうBBQなんてどうだって良いんです。 今回のローストは、この鰻に辿り着くための布石だったのです(完)。
トマトとタマネギのローストは前座だったのだったのだ。
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15/08/12