蒸し熱い夜にススる冷汁ほど旨いものはありません。 こう言うとたいてい
ひやじる、って何?
という答えが返ってきますから、「冷たい味噌汁です!」と教えたら
え・・・冷たいの味噌汁が
と、八の字眉の神妙な顔をされる事うけあいです。 しかも!
「刺身が入っています」なんつーと、もはや露骨にイヤな顔をされてしまいます。 つまり損しているんですよね冷汁は。 あんなに美味しいのに。
刺身がそんなにイヤならと、こちらのヒヤッ汁を勧めると、今度は「麦ごはんに冷たい味噌汁をかけて食べるのに抵抗がある」とかで、
「もう好きにせい!」と、突き放してやりたい気持ちもこみ上げますところ、私は全国郷土料理の普及に努める男ですから引き下がりません。
一度ツナ缶で作ってみてはいかがでしょう。
ボールに味噌と氷水を入れてよくかき混ぜたら、ミョウガやショウガ、ネギや唐辛子等薬味を沢山刻み入れ、最後にツナを加えます。
キンッキンに冷やしたらこれぞツナッ汁でありまして、暑気払いもできますし、飲む前にショットグラス一杯あおっとけば、腹持ちがよくなるばかりか、悪酔いしなくなりますよ。
※たまに行く酒場で何を思ってか、つき出しに毎回「冷たいコーンポタージュ(インスタント)」を出してくる店があるんです。 ハッキリいって、呑む前からちっとも欲しくない一品です。 お客は皆同意見らしく、ひと舐めして放置されている光景をよく目にします。 たぶん日本一嫌われているつき出しではないでしょうか。 このツナッ汁なら喜んで飲み干すハズなんですけどね酒飲みなら。
雑念の無さ。 沁みるお言葉。 悟りとは、まさにあの御姿そのものなのではないでしょうか。
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16/08/08