長男に「今日の晩ご飯何がいい?」と尋ねると、まず間違いなく「ぎょーざ!」と答えます。 たとえ今、ぎょうざを食べていたとしても「ぎょーざ!」と答えるハズです。
実際本人の好物なのですが、そこまでぎょうざに固執するほどではないと思うのです。 たぶん瞬間的に「ぎょうざ」としか言葉が出てこないのでしょう。 ハヤシライスも、ピザも好きなはずです。 なのにいっつも「ぎょーざ!」です。
そこで、ぎょうざはぎょうざでも、一風変わったぎょうざ風の料理を息子に提案したいと思います。 それが、ラビオリです。
ラビオリは「詰め物入りパスタ」で、イタリア風のぎょうざとかワンタンのようなものです。 この味を覚えてもらって「今晩何にする?」と尋ねたら「ラビオリ!」と答えてくれることを期待しつつ調理開始です(でもたぶんぎょうざと答えるんだろうなあ)。
まずは具を作りましょう。 材料は何だっていいんです。 餃子の中身をまんま用いても問題なしです。 本格的に作るならば、 生ハムとかソーセージのみじん切りを使ったりもしますが、今回は、ひき肉にパルメザンチーズ、パセリ、塩、 胡椒をあわせたシンプルな構成です。
溶き卵を少々たらしてねっとりと混ぜ合わせておきます。 残りはあとで使いますのでのけておいてください。
生地は手打ちパスタと同じものです。 麺棒でコロコロやるか、 パスタマシンにでも通して、 同じ大きさの生地が2枚になるよう準備します。
生地の表面にのけておいた溶き卵を薄く塗りまして、上から具を小指の先ぐらいずつ等間隔で乗っけていきます。
その上からもう一枚の生地を乗せまして、具と具の間を指でならします。 なるべく空気が入らないように具を包みこみたいところですが、べつに気にするほどのことではありません。
あとはパイカッターでコロコロとタテヨコ切り離せば完成です。
4センチ角の正方形を目指します。
実はラビオリは、具の包み方や切り方で呼び名が変わります。 ルンネッティは、4〜5センチの丸い生地を二つ折りにして中に具を包んだものです。 生地を菊型で切り抜くとかわいいものです。 まさに餃子の風貌を持つラビオリです。
※ルンネッティとは「半月形」という意味です。
トルテリーニは少々面倒なので図解します。 4〜5センチ角の生地の上に具を乗せ、三角形になるよう折りたたみます。
あわせた角を図のようにすこし折り曲げまして、残る2つの角を後ろ手を組むように合わせます。
これがトルテリーニです。 トルテリーノともいいます。
※トルテリーニは別名カッペレッティ(へそ形)ともいいます。
ラビオリではありませんが、似たようなのでカネロニ(カネローニ)があります。 10センチ四方に切り分けた手打ちパスタのことで、具を一文字に乗っけまして、
端からクルクルと巻けばできあがりです。
いずれのラビオリも茹でて食べます。 パスタを茹でるときのように、お湯に塩を加え、ラビオリを入れます。 2、3分茹でてから冷水にとり、ざるにあけて水気を切ります。
茹でたてをそのままトマトソースであえて食べるのが一番好きな食べ方なのですが、 今回は子供ウケするように作ります。
耐熱容器にバターを塗りつけ、水気を切ったラビオリをドッサリ入れます。 上からボローニャソースをドッサリかけて、その上から溶ける系チーズをドッサリ散らします。 パルメザンチーズを鬼のように振り、溶かしバターをたらしこんでからオーブンへ。 表面に美味しそうな焼き色がつけばできあがりです。
10/05/18