うなぎパイ

うなぎパイ

どうも最近食べているものがマンネリしているなあ、ちょっと趣向の違うそうさねえ…鰻でも食べたいねえ

なんて考えていた所、古い友人から巨大なウナギがしかも二尾、送られてきましてね。 まさに思考は現実化するを地で行くこの展開に、心躍ったのでした。

あなたも経験おありでしょう、夢にレアな友人が出てきて何でだろう? と首をひねっていたらその人から数年ぶりに連絡があったとか、蚤の市で素敵な銀の皿をゲットしてみたら、裏に自分の名前のイニシャルが刻印されていた、

とか超能力者がテレビで「止まれ!」と全国へむけて時計が制止するよう念じたら、握りしめていた高校の入学祝いに婆ちゃんからもらった壊れたクォーツ時計の秒針が動いてみたりとか。

こういうの全部奇跡とつい思ってしまいがちですが、確率的に十分ありえる事なんだと、かのリチャード ドーキンス氏が『虹の解体』の中に書いておりました。

なので普通に驚いたりラッキー!とか反応しておけば良いだけの話なんです深く考慮しなくとも。

そして今回のうなぎはというと、もちろんその日にまず白焼きして端からかぶりつき、アッちゅう間に平らげました。 そうです、こういう刺激的な食を求めていたのですアタシ。

そしてもう一尾は、今年の土曜丑は7月21日なのでそれまで冷凍してとっておこうか、とも考えましたが普段、自分で購入したウナギでは到底作らないであろう何かに充ててみようと思いつきましてね。

かと言って、ほぼほぼウナギを用いるであろう場面の料理は作ってぷちぐるし尽しているんですよねえ。

そこでしばし腕組みして顎に梅干しをこしらえながら考えてみた結果、パイに閉じこめちゃおうという結論に至ったのです。

うなぎパイ

うなぎパイ」と聞けばつい浜名湖名産な夜のお菓子を思い浮かべてしまいますが、これは歴とした食べ物である事をまずお話しなければなりませぬ。

イギリスはロンドン、イーストエンドの港湾労働者たちに19世紀よりこよなく愛され続けているのがウナギ料理です。

長年多くの人々の胃袋を満たし続けてきたうなぎでしたが、WWII以降うなぎが高価になり一方、肉が安くなったのでパイの中身はうなぎから肉へと移行していったのです。

つまりミートパイ系のノウハウはうなぎによって培われたものなのですね。


さてパイ生地です。 以前パイはもともと保存容器でもあった、というお話をしましたが、今回は味に重点を置いてまいります。

小麦粉とバターを合わせて塩を加え水を注ぎ、よくこねます。 二等分してのばし広げたらあっさりパイ生地の完成です。

うなぎは蒲焼きしてパイに入れたらそりゃ美味しいに決まってますが、それだと面白味がないので違う事します。

鍋に湯を沸かし、黒胡椒と塩、ローリエを入れたらうなぎを投入して10分程茹でます。 檀さんのアナゴみたいな感じです

うなぎを湯から上げて粗熱を取り、白ワインをふりかけます。 このシンプルな味付けがまたイーんです。

あとはパイ型に生地を敷きつめてうなぎを詰めて、うえから生地で覆い口をしっかり閉じ、照り出しの卵黄を塗ったら250度のオーブンに入れて15分間焼くのです。

食べる際は塩、胡椒、酢をお供に振りかけてはワシワシ切って、いただきます。


レシピのツボ


インスタグラム始めました!フォローお願いします。

Instagramはじめました! ぜひフォローお願い致します。

20/06/30



*