「ビールのつまみにゃチャーシューさえあればもうそれで結構、何も要らんっ!」とつい断言しちゃうほど、酒肴としては素晴らしい一品ですが、ほんのチョットの心がけで美味しさが断然違ってきます。
茹でただけのを切ってつまんだり、さっと炙ってみたり。 さらにはそれをラーメンに乗っけちゃったり。
とにかくチャーシューで一杯飲れば、心地よく飲みすぎてしまうこと必至、単身赴任中のお父さまも、簡単ですから是非お試しください。
豚バラ肉が基本になりますが、モモでもカタでも旨いのが作れますので試してみてください。
個人的にはジューシーな豚バラが好みです。
豚バラを丸めておいて、それからタコ糸で縛るワケですが、その前に一仕事です。
バラ肉の丸める内側に、包丁でかすかに切り込みを入れて、丸めやすくしたうえに、塩少々をすり込みます。 すると茹でるうちに塩の作用で肉が結着してまとまるのです。
塩はタンパク質分子の集まろうとする力(凝縮性)を高める作用があります。
タコ糸で格好良く能率的な巻き方というのもありますが(肉のしばり方)、肉が型崩れさえしなければそれでよいので、 塩をすりこんで丸めた豚バラに、グルグル糸を巻いて形を整えます。
鍋に肉を入れ、水を肉が隠れるまで注ぎます。
そして薄口醤油をまじない程度に一滴たらし、さらにニンニク一片を叩き潰して放り込み、その辺にある野菜(長ネギ等)も入れておきます。
少なくとも1時間はコトコト弱火で煮こみます。 途中でアクがでるので、マメに取り除きます。
煮る時間によりトロトロのチャーシューができたり、歯ごたえのあるチャーシューになったりします。 頃合を見て鍋から取り出し、タコ糸をはずすと良い感じに茹で上がっているハズです。 このまま切って食べても十分、美味しいです。
※白切肉というのもあります。
※茹で汁は極上のスープですからその他の料理に活用します。
鍋から肉をあげて水気を拭き、直火で炙ります。 七輪で炭火を用いてじっくり炙ったほうがもちろん美味しいのですが今回はバーナーで炙りました。
火に近づけすぎないように遠火でゆっくり炙ります。 油が火に落ちてバチバチいいますし、飛び跳ねたりもするのでヤケドには十分注意してください。
炙ったチャーシューを端から切ります。 図では肉を寝せてから切っていますが、肉を立てて、 切る方向を変えて輪切りにしたら、ラーメン屋さんのチャーシューのような丸い形に切ることができますし見栄えもします。
個人的には小さく薄く切り、チビチビつまみながら一杯ヤルのが大好きです。 しかし豪快に、そして異常に厚切りしても、肉が柔らかくなっているのでジューシーで美味しいです。 お好みでどうぞ!
皿に盛り、ネギやゴマ、七味をふりかけたり、自由に装飾してチャーシューの完成です。 ポン酢で食べたりとかですね、500g程度はワケないです。
東海林風や、邸さん式のチャーシューもありますのでそちらもぜひ!
さてここで、もう一品チャーシューをご紹介します。 これは『美味しんぼ』に載っていたもので、いわゆるひとつの茹で豚です。 豚バラ肉をサッと茹で、まだ熱いうちに切り、皿に盛ります。 醤油、日本酒、すり胡麻、おろしたニンニクとショウガを混ぜてタレを作り、それを上からかけて、完成です。
熱いうちに切っているのでモロく、薄くは切れませんが、逆にそれがよい結果となっているのです。 豪快にぐぁつぐぁつ食います。
05/11/20