調味料を入れる順番「さしすせそ」の話を聞いたことはありますよね。
「さしすせそ」は「砂糖、塩、酢、 醤油、味噌」にあたります。
まずは材料をダシで煮てから砂糖(酒)を入れ、甘味がしみこんだ頃塩味をいれます。
塩は砂糖よりも早くしみこむので自然と砂糖→塩の順序ができあがりました。
酢を加えてからは長時間煮てはいけません。 せっかくの酸味が飛んでしまうからです。 酢豚を作る場合も、最後に加えます。
酢豚以外でも中華料理に用いる甘酢ダレを加える際は、最後にからませるように加えることが重要です。
醤油も酢と同様に、煮てしまうと香りがとんでしまうので、最後に加えます。
味噌も同様に、煮立ててしまうと香りがとんでしまうし、焦げ付きやすくもあるので最後に加えます。
※魚を酢で煮て骨を柔らかくする場合や、サバの味噌煮を作る場合には、初めから酢、味噌を入れる場合があります。 また、大量の砂糖を使う料理には、一度に全部加えずに、 時間をずらして2回、3回に分けて加えると、砂糖が溶けやすく、材料がしまりません。 塩も分けて投入する場合があります。
これが「さしすせそ」の全貌です。
調味料をただ入れさえすれば料理が美味しく出来上がるのではなく、順番が大事だということがわかりました。 それでは早速和風調味料の種類、使用法を紹介していきます。
それぞれ個別にページを設けています。
焼酎あるいは40%のアルコールに、蒸した糯米をまぜ、麹(こうじ)を加えて醸造し、 40〜60日ほど熟成してからもろみを圧搾、濾過(ろか)してつくる。 日本独特の調味料用の酒。 米のデンプンが麹の酵素によって糖化され、アルコール14%、糖分42%ほどの甘みのある黄色いみりんとなる。 砂糖にくらべてやわらかく上品な甘味がある。
魚の照焼にみりんを使うと、醤油のアミノ酸とみりんの還元糖が反応してメラノイジンをつくり、つやのあるきれいな褐色と風味よい香りに仕上がる。
みりんを使うときはアルコール分をとばす。 これを煮切るという。 しばらく鍋で煮ればよい。 煮切るとみりんが微妙に焦げるため、よい香りがつく効果もある。 アルコールの沸点は78.3度で低いので、煮るだけで揮発させる事ができる。
みりんは甘みがあるので砂糖と同様に考えられてしまうことがあるが、砂糖には甘味成分や香りがない。 砂糖はみりんの代わりにはならないので、両方を併用することもある。
酒は材料を柔らかくして風味をひきたてる。 みりんは材料の身をしめて、色艶をよくする。
両者を上手に使えるようになると料理の腕は一人前!?
本みりんはもち米を焼酎で蒸し、米こうじを加えて醸造した混成酒。 みりん風調味料は、有機酸類、糖質、酒、化学調味料などを配合してみりんの風味を出したもので、 アルコール1%未満の甘口と、10%以上の辛口がある。
はたはたや鰯を塩漬けにし、浸み出してきた上澄をこしたもの。 秋田地方の特産品。
「食べ物のすべての味は、酸味、甘味、塩味、苦味の4つが混じってできるといわれてきた。 しかし、魚や肉のなかにうまいと感じる、もう一種類の味があることに疑いはない。 これをうま味と名付けておく」
という論文を1909年、池田菊苗は東京化学会誌に発表した。 そして池田菊苗氏の協力者である鈴木三郎氏が「味の素」を量産し、販売を始めた。
池田菊苗は昆布だしに含まれるグルタミン酸がうまみの正体であることを突き止め粉末にする方法を発明した。 約30グラムのグルタミン酸を得るために、 12キロとも32キロとも伝えられる大量の昆布を煮出したという。 「食と暮らしの小さな博物館」に、そのときのグルタミン酸を入れたガラス瓶が展示されている。 ラベルには「具留多味酸」と自筆で書かれている。
1864〜1936年。 京都生まれ。 ノーベル化学賞を受けたドイツ・ライプチヒ大のオストワルド教授のもとに留学し、最先端の化学を学ぶ。 ロンドンにも滞在し、夏目漱石と同じ下宿に住んで親交をもった。
1901年帰国後、母校である東大教授に就任。 化学の教科書を執筆するなど教育、基礎研究に尽力した。(味の素について朝日新聞DO科学より)
※うまみは世界に通用する言葉。
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08/10/01