酢

酢辞典

驚くべき酢の力を知りつつ、酸味で癒されましょう。

酢とは

日本農林規格では食酢(しょくす)という。 酢は人間の作った最初の調味料といわれる。

前5000年ごろのバビロニアでワインから酢(ビネガー)がつくられていたという記録がある。 中国では周代に酢をつくる役所があったことが記録されている。  日本には5世紀に中国からとともに酢の製法が伝えられたとされる。


世界各地の酢

酢は発酵によってアルコールが酢酸に変化するもの。 葡萄栽培地ではワインから、ビールを醸造地方ではモルトから、林檎を栽培する地域では林檎酢が、稲作地方には米酢が生まれた。 バルサミコ酢のように樽の中で何年も寝かせるものもある。


酢の種類(醸造酢)

  • 米酢
  • 粕酢
  • りんご酢
  • モルトビネガー(麦芽酢)
  • ワインビネガー(ぶどう酢)
  • 赤酢(酒粕)
  • 等々

醸造酢の起源は、酒が酢酸菌によって発酵し、酸味のある酒になったことがキッカケと考えられている。

そのため、各国のおもな酢の原料はその国の酒の原料と共通している。 日本では米酢、 ヨーロッパではワインビネガーモルトビネガーなどがその例である。

英語で酢を表すvinegarは、フランス語のワイン(vin)と酸っぱいという意味のaigreの合成語。 つまり酢は、酸っぱくなったワインだった。

※日本では米酢、欧米では果実酢が主流。


調理と酢

合わせ調味料として

二杯酢、三杯酢の他にも各種活用されている。

  • 甘酢:酢1+砂糖1(塩微量、ダシを加えることも)
  • ゴマ酢:甘酢+ゴマ
  • 黄身酢:甘酢+卵黄+みりん

酢を使う料理をおいしくするには、塩の使い方次第。 「いい塩梅」という言葉があるように、塩(あん)、梅(ばい=酢)の程よい割合が大切。

塩辛いものには酢を併用することで辛みをやわらげる。 同時に酸味は塩気でやわらげられる。

酢を用いる調理をする場合、金属に対する腐食力があるので金属製の容器は避けたほうがよい。 陶磁器、ガラス器、ほうろう引きなど耐酸性のあるものを使う。


酢の働き

  • 胃酸の分泌をよくする:油っこい料理には、レモンやサラダを。
  • 殺菌力:食材を酢漬け、酢〆、酢洗いにする。 魚を15分以上酢に浸すと細菌は死滅する。 酢漬けとは、微生物が存在できない酸性の環境を作り出す事によって食品を保存する方法。
  • クエン酸の力:クエン酸は糖質の燃焼をたすける。
  • 色を美しくする梅干を作るとよくわかる。
  • たんぱく質凝固作用ゆで卵ポーチドエッグを作る際、湯の中に酢をたらすと効果的。  魚を酢〆にすると(しめさば)身がしまる。
  • ビタミンCを保護:ビタミンCを破壊する酵素の力をおさえる。
  • ぬめりの除去:あわびやサトイモを酢で洗うとぬめりがとれる。
  • あく抜き:ゴボウやレンコンを切ってすぐに酢水に漬けたり、茹でる。
  • 生臭み、油っこさを消す:魚の醤油煮や、肉類を煮るときに酢を用いる。
  • 昆布や魚の骨を柔らかくする:魚は骨ごと食べられるようになる。 塩昆布など。

醸造酢と合成酢の違い

醸造酢

  • 香り:刺激臭がなくやわらかい。
  • :まろやか。 冷めても酸味がある。
  • 浸透力:素材の奥深くまでしみこむ。

合成酢

  • 香り:刺激臭がする。
  • :強い酢酸の味。 人口甘味料が入っている場合はいやな甘みが残る。 冷めると酸味が減る。
  • 浸透力:醸造酢に劣る。

※日本では、1リットルの酢を作るのに40グラムの米を使っていれば「米酢」と表示してもよいことになっている。 実際米だけで酢を作るならば、120グラム程度の米が必要。 市場に出回る酢の多くは、 醸造用アルコールを使って作ったもの。


酢の作り方


酢のツボ

  • 上質な酢はびっくりするぐらいおいしい。
  • アルコール度を4%に薄めた日本酒3に米酢1を加えて毎日混ぜること一週間。 これをろ過して加熱すれば米酢の完成。

おさらい

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08/10/01



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