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アゴ(飛魚)

アゴ(飛魚)

アゴとは飛魚のことである」 

というのは長崎人だったら誰でも知っているんだろうけれども「アゴは煮干のように、ダシをとるもの」だとか、 「あっアゴダシね、あのラーメンの」みたいな感じでもっぱら「ダシをとるだけの魚」という風にとらえらとるごたるもんね。

でも、である。

実はアゴは素晴らしい酒の肴なのである。 それを知ったのはいまから数年前のとある都市部。

とてもじゃないが、自分ではまずお金を払えないような・・・もしくはそもそも入店できないような・・・高級感漂う綺麗なお姉さま方が沢山いるお店に連れていかれた時の事。

高級店故、出されるツマミも並でなく。 中でも特に目についたのが、このつまみあごなわけさ。 「ん?トビウオか。 これかじるのか」と、 横でオイに人生訓をボソボソと語る恩師をよそに口に入れる・・・んースバラシカね。

飛魚にミリン風の味付けがしてあり、なおかつ焼かれ(もしくは干され)ている分ウマミが濃縮されている。 洋酒というか、泡盛でも一杯やりたくなってくる佳肴なのだ。  もともと乾物に目が無いもので、甚く気に入ったというワケさ。

 

「オイシカですねーアゴ。 何ちゅうモンなんですか?」と、お姉さまにたずねるとポカンとしている知らん様子。  気が利く姉さんだったらすぐさまママさんに聞きにいくのであろうが、その姉さんはアングリしている。

「ヘネシーをキープしようとするヤツはね、イナカモンだ」と、いつもの酔っ払うと出る口癖が出た恩師の横にいるのはおそらくこの店の、ボス。  恩師が語り終わるや否や、ヨロヨロトイレに立った隙に、聞いた。

 「このアゴは、なんていうモノなんですか?」

ボス:「あ〜これね、平戸のつまみあご。 人気あるのよ。 あ、人気あるバッテンね!」と、 いう風にいささか九州弁をバカにされながらも、このアゴが「つまみあご」という名前だということだけは判った。

あとは行き着けの、何でも知ってる居酒屋店主「石田氏」に聞けば解るでしょうということで、長崎へ戻った足で店へ。  しかじか話せば「物産館に行こうで物産館に」と氏が言うので、休みに平戸まで同行。 あるあるアゴが、沢山。

とまあこのようにして、アゴ(飛魚)にハマリ、ここ数年あごを食べたりダシをとったりしているんだけど、 わざわざ平戸まで行かなくても近くの鯨屋さんで売られている事が判明。 しかも最近はブランド指定で買うようになってしまい、 オススメは松井商店というのアゴ専門店なのだけども。

アゴダシ用トビウオ

あごだし

つまみあごにハマり、それからアゴダシにはまる。

煮干よりも高いので、そうそう毎日は使えないけど「今日は一発ウマカもんば作ってびっくりさすーかね」なんて意気込む日に戸棚から出してくる。

もちろん前日から戻しておいた、黄金色のスープを、召し上がる人皆に一通り見せてから、調理開始する(視覚的にも美味しさを演出)。


アゴダシを折る

焼きあご

あごだし用の焼きあごは、トビウオを炭火で丹念に焼き上げて作る。

使う際は、このようにパキッと折る。 できれば前日から水に浸しておいたほうが良い。 1人1.5本の割合で用いる。

出し汁ばとる →


アゴダシの黄金スープ

見よこの黄金色・・・もう見ているだけでウマイ。


飛魚

トビウオにもホントビカクトビアカトビホソトビと種類がおり、 「アゴ」に使用されるのはもっぱらカクトビことハマトビウオ

最近では海外のトビウオの卵が輸入され、「トビッコ」や、「ゴールデンキャビア」と呼ばれ、主にスシ種に使用されたりもする。

飛魚は一年で成熟し、産卵後すぐ死ぬ。 太く短い人生。


あごだしおすすめ料理



アゴダシをとる際の注意

  • 朝の味噌汁を作る場合は、前夜からアゴを2つ折にして、水に浸しておく。 翌朝には黄金色のダシがとれる。
  • グラグラ煮すぎないこと。

おさらい

アゴとは飛魚のことで、ダシをとるだけではなく、つまみとしても立派な仕事をするニクイヤツ。

06/01/24


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