日頃お世話になっている、北海道にお住まいの方から、大量の真イカを送っていただきました。
その数実に20パイ。 発泡スチロールの箱にびっちり整然と並べられており、美しいイカを前に、何を作ろうか思案します。 塩辛にスルメ、イカメシ・・・フフフ。 想像が膨らみますが今回、前々から思い描いていた真イカ鍋を作ることにしました。
イカの鍋ならば以前イカの肝鍋というものを作りましたがそれを単に真イカで作ろう!という話ではありません。 真(しん)・イカ鍋なのです。
突然ですが、あんこう鍋を水を使わずに作ると、とてもリッチな風味になります。 煮ていくうちに、身から水気が出てくるんです。 それをイカ鍋で試してみたかったんです前々から。 想像しては、奮いが来ていたんです。
まずはイカをおろして身とワタに分けます。 イカのおろしかたはこちらに詳しくまとめてあります→イカのおろし方。
でも今回のイカは真イカの中でもスルメイカ(もしかするとアカイカ?)であり、ワタの大きさが魅力なものですので、ワタを大事におろします。 スルメやイカワタが参考になるかと思います。
今回の鍋で用事があるのは主に「イカワタ」でありますので、身のほうはスルメにしたり、イカフライとして楽しみます。
そして実に10パイ分のイカワタに対して、たった1パイ分の身を用います。
ちなみに真イカとは、その地方で水揚げされるイカのうちで特に重要なものを指します。 よって真イカは地方によって種類が違ってくるということになります。
それでは早速鍋に仕立てます。
胡麻油を引いて火にかけまして、刻んだショウガとニンニクを炒めます。
香りが立ったところでイカワタを加え、中火で煮ていきます。 途中醤油とみりん、酒で味を調えまして準備完了です。
野菜はネギを用意しましたが、とくに限定しません。 好みのものを2、3種に絞り、用意するとよいでしょう。 しんなりするまで煮込めば、野菜からほどよい水気がでて、ワタがほどけます。
あとは用意しておいたイカの身を加えつつ、煮えるハナからつまんでいきます。 小ネギや唐辛子を散らしてさあどうぞ。
だし汁等水気を一切加えずにイカワタで素材を煮込む、濃厚鍋です。 味がクドすぎる場合は、酒でワタを伸ばします。 アッという間にイカの身はなくなってしまいますが、 メインはイカワタですから構いません。 具材がすべてなくなってしまったとしても、さじでワタをすくいながら、肴にするのです。
煮詰まってくると味、質感がカニミソみたいになってきますので、酒飲みは虜になってしまうこと受合いです。
以上真・イカ鍋でした。 宮本さんありがとうございました!
イカワタをふんだんに用いて鍋を作り、酒をガブガブ飲むのだ!
12/08/04