とある結婚披露宴に参加したところ、となりの席に座る人は水産関係の方でした。
オイのくだらない疑問や質問にとても親切に答えてくれて、飲み進むにつれ話はスーパーボールのように弾みます。
「実はタラを丸ごと一匹食ってみたいと思っているんですが、縁がないんですよねえ」
と言ってみたところ、「ああタラならば今の季節手に入りますからよろしかったら用意しますよ」という返事をいただいて、 何日か過ぎてから「タラが用意できた」との連絡をいただきました。
すぐさま飛んでいって、入手したのが今回のタラ、の、白子です。
タラの身、白子はここ長崎のスーパーなどではほとんど見かけたことがないんです。 喜び勇んで調理開始です。
まずは白子をムニエルにしてみます。
そう、これがタラの白子なのです! うわーテラテラしていて瑞々しい、思わずそのままパクリとくわえて走り出したいくらいです。
まずは白子をザッと掃除してみます。 白子を薄い塩水に浮かべてまさぐると、薄い膜や血管などが現れるはずです。 それらを丁寧に、包丁やはさみを駆使して取り去ります。 カラスミを仕込むときの要領です。
掃除した白子の水気をやさしく拭きとってから塩、胡椒少々をふりかけまして、小麦粉を薄く、 まんべんなくまぶしつけます。
鍋を中火にかけて、オリーブオイルをたっぷりと注ぎこみます。 そこへ白子を投入し、両面こんがりキツネ色になるまで、まるで揚げるかのように焼きあげます。
この際油が少なすぎたり、白子を突っつきすぎたりすると、見るも無残に白子は崩れてしまいますから温かい目で見守ってあげてください。
焼きたての白子に大根おろしをぶっかけて、ポン酢をまわしかけてからかぶりつけばもう、天国へ行けるものなのですが、ちょっとそれでは芸がありませんので、 今回はコッテリとしたソースをかけて、食べることにします。
ベシャメルソースを「ゆるめ」にこしらえまして、塩を少しきかせてからチーズを放り込み溶かし、 クドいソースを作りました。 そこへ何気にパセリを混ぜこんでみます。
※白子が焼きあがるタイミングにあわせて作りたいところです。
皿にソテーしたほうれん草を敷き、その上に焼き白子を置きます。 上からソースをかけまして、熱いうちにいただきます。
ただでさえ濃厚な白子に濃厚なソースがかかっているもんですから口に入れるとなんちゅうかもう、もっちりさくさく大騒ぎです。
表面はカリリとしているのに、中身はトローリですからね、こんな食感なかなか無いです。
掃除した白子をタネにした茶碗蒸しも美味しいものです。 白子のクリーミーさが引き立つ一品ですよ。
なんだかんだ言ったって、白子を茹でて冷水にとり、水気を切ってからよく冷やし、 好みのポン酢をかけて食うのが酒には一番です。
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11/02/01