カツオブシや煮干に日頃どれだけお世話になっていることかは計り知れません。 是非、ご家庭に常備しておいてください。(50音順)
鰹の身を節どりして蒸し、炙り、干し固めたもの。 必須アミノ酸8種類を含む。 鰹節表面の白い粉はカビ付けした証であり、 カビが残っていると出汁をとる際にアクが出るのでよくふき取ってから削る。 秋冬は常温で保存してもよい。 夏場は冷蔵庫で保存。 鰹節に含まれる水分はおよそ15%
カツオを三枚におろして20分煮て、タンパク質を固める。 小骨を抜き、ナラやクヌギを燃やした高温の煙で燻す。 一日6時間。 これを二週間くりかえす。
その後3日間天日干しする。 カビ付けする。 アスペルギルス属のカビを充満させた箱に鰹を入れ、二週間放置する。 カビが鰹の内側で繁殖したじめたころ、 天日に干して、表面のカビを殺す。 これを6週間くりかえすと、よく乾燥した木片のようになり完成となる(手火山式)。
かつおぶしの歴史は古く、古事記に「堅魚」とあり、大宝律令には「煮堅魚」「堅魚煎汁」という記述がみられる。 戦国時代には「かつおぶし→勝男武士」と通じるところから 武人たちに珍重され、引き出物として盛んに用いられた。
「煮て乾燥させただけ」のカツオブシにさらに「燻す」という方法が編み出されたのが江戸時代の17世紀後半から。 その製法を初めて行ったのが紀州の甚太郎という人物。
本節と亀節がある。 本節は大きめのカツオから背側2本、腹側2本、計4本に節どりしたもの。 背側を男節、 腹側を女節という。
背節は淡白なので清汁用として使われ、女節は濃厚なので煮物用として用いられる。
亀節は、小型のカツオを三枚におろして作ったもの。 背側、腹側が一体となっている。
産地により品質が異なる。 土佐節、薩摩節、伊豆節などある。
イカの素干し。 原料、製法により磨きスルメ、一番スルメ、二番スルメ等ある。
スルメイカは真イカとも呼ばれ、これを原料としたものは二番スルメと呼ばれる。 スルメの表面に吹いている白い粉は、アミノ酸に似たタウリンで、スルメの旨味成分のひとつである。 スルメは平安時代から作られている。 祝い事にも用いられる。
イワシ類の稚魚を塩茹でして干したもの。 また、ハゼ科のシロウオを煮て乾かしたもの。 「ちりめんざこ」ともいう。 孵化したばかりの稚魚を「ちりめんじゃこ」と呼び、大きくなるにつれて「かえり」、「いりこ」と呼び名が変わる。
干し方はザルに広げて1、2時間天日干しするほか、電気乾燥も行われている。
「ちりめんじゃこ」は関西の呼び名で、比較的よく乾燥させたものを指し、 関東では「しらす」と呼ばれ、割合生乾きの状態のものを指していたが、現在ではその区別はあいまいになってきているという。
いわし(鯵)の小魚を塩水で煮て、十分乾燥させたもの。 カタクチイワシ、真イワシ、ウルメイワシなどがよく使われるが、アジ、サンマなども使われる。 カタクチイワシがもっとも上質とされる。
背が青く、きれいな銀色をしているものを選ぶ。
旨味成分はイノシン酸、コハク酸が主体で、コクのあるダシがとれるので、みそ汁のダシには最適。 脂肪の構成成分により、カツオブシと比べて特有の臭みがあるが、 頭、ワタをとり、昆布とあわせてダシをとると臭みも少なくなる。
ダシをとった後のダシガラは、甘辛く煮付けて食べるとよい。
飛魚を焼いてから干したもの。
ふかや、さめの背びれ、尾びれ、胸ビレなどを乾燥させたもの。 種類等級がイロイロある。 ツバメの巣に次いで高級食材。
形のまま干したひれは、味もよく正式だが、戻すのに時間がかかる。 家庭ではチピンという一度さらしたひれのほうが味は落ちるが簡単で扱いやすい。 熱湯を注いで蒸らし水にさらしたらネギ、ショウガを入れて煮立て、再び水にさらす。 臭みがとれて柔らかくなったら、スープに浸して蒸す。
戻し方
水に浸して汚れをとり、30分ぐらい煮る。 フタをしたまま冷めるのを待ち、水洗いをして、スノコに並べて3時間ぐらい煮て、 その水を捨て、新しい水でまた3時間煮る。 これをきれいな水の中に一晩浸すと、白く透き通った魚翅ができる。 味はない。
これを調理するには、脂の中にショウガ、ネギを加えてそこへフカヒレを投入し、かるく炒める。 土鍋に鶏のなかぬきを一わごと入れて、フカヒレを周囲に並べて水をさし、十時間ぐらいセイロに入れて蒸す。 味付けは塩がよく醤油は使わないこと。 胡椒をふってもよい。 このスープを砂鍋大排翅という。 天厨菜館では、この一品四千元する。 四千元あれば、十二人分の料理が食べられる。
エビを干したもの。 野菜の旨みをひきだす。 みそ汁のダシによく合う。
桜えびを干したもの。 かき揚げなど。
ほたて貝、いたや貝、たいら貝たいらぎなどの肉柱の大きなものの貝柱を塩茹でしてから乾燥させたもの。 白干しと黒干しがあり、白干しは付着物を取り除いてから作ったもので、黒干しはそのまま干したもの。 一日〜二日ひたひたの水につけておいてダシにするとよい。
なまこを干したもの。 黒いものほど上質で、炒め物や煮込みに用いる。 戻すのに最低三日から五日必要。
海参(ハイシェン)と呼ばれ、主に中国料理の珍味として用いられる。 自体に味はなく、スープで煮込んだり、蒸し物に用いる。
戻すとプルプルした食感で口当たりなめらか。 干しアワビ、フカヒレ、魚の浮き袋と共に四大海味と呼ばれる。
トゲのある刺参(ツーシェン)、トゲのない光参(グアンシェン)、大きい梅花参(メイホアシェン)に分けられる。
まずは冷水で洗ってから、たっぷりの水に浸し弱火で2、3時間茹で、そのまま自然に冷やす。 水を取り替えて、3時間茹で、そのまま4、5日置く。 包丁が入るぐらいに柔らかくなったら、腹部に包丁を入れ、ハラワタを取り出す。 そして水にさらしてから、調理に用いる。 茹ですぎるとシコシコした歯ざわりがなくなるし、鍋に油気がついていたり、油がついてしまうととろけるような感じになるから要注意。
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07/05/19