はて大村ずしとは?
その起源はむかーし、大村の領主に『大村純伊』という人がいて、中岳の戦で負けちゃいました。 でもその後、純伊さんは7年さまよったあと、領地を取り戻しました!
大村の民たちはそれをたいへん喜んで、お祝いをしました。 その時に作られた押し寿司が、大村寿司の始まりです。
木製の長方形の箱(もろぶた)に炊きたてのご飯をひろげ、その上に大村湾で獲れた白身魚の切り身や野菜のみじん切りを散らし、またその上にご飯を広げ、 というようにサンドウィッチ状にしたものを軽く押さえて作ります。
とまあこのような歴史が大村寿司にはあります。
歴史はさておいても、美味しく、お弁当として活用できたりもしますので、ここはひとつ豪華な押し寿司の作り方を覚える意気込みで作ってみましょう。
まずは寿司めしを炊くところからはじめます。 お米を研いで、普通よりも若干固めになるように水加減の調節をして、さらに酒を少量加えておきます。 そして昆布を加えておいて、30分ほど置いておき、それから炊きます。
炊き上がったらご飯を桶にあけて、 酢と砂糖を加えるのですが、普通の寿司めしよりも砂糖を多めに使用して作るのがより本場の大村寿司に近づくポイントになります。
※一般的に伝わる大村寿司の基本としては、米一升に酢一合、砂糖三合の割合で作るそうです。
出し汁を抽出しておきます。 『出汁のとり方→』
本格的にやるならば、鰹節と煮干の混合だしを使用するそうです。
※フキはあらかじめ下茹でしておいてから、皮をむいておきます。
上記の具材を煮た後は、ささがきゴボウ以外の具材を全て細かくみじん切りにしておきます。
緑と桃色のはんぺんを小さく切って、砂糖を入れた酢の中にしばらく浸しておきます。
※長崎ではことあるごとに登場する緑とピンクのはんぺんです。 個人的にはあまり使用しないのですが、長崎ちゃんぽん、 皿うどんには必須の具材と言えます。
錦糸卵を焼いておきます。 『錦糸卵の作り方→』
新鮮な鯛など白身の魚を用意して、3枚下ろしをして骨を全て取り除き、軽く塩を振って身をしめておきます。
その鯛を細かくきざんで、砂糖を入れた酢の中にしばらく浸しておきます。
さて具材は全て出揃いました。 あとは盛り付けて成形するのみです。
通常の大村寿司は、押し寿司の型を使用して四角に作るのが常ですが、今回オイは家で見つけたアウトドア用の円形アルミ弁当箱を使用して、丸い大村寿司を作ってみたいと思います。
型の底に酢メシを敷き詰めます。 そしてその上に、よく水気を絞ったささがきごぼうを満遍なく散りばめます。 割合多めにビッチリ散らすことが、仕上がりを美しくするポイントだと思います。
酢メシの上から、フキ、干しシイタケ、タケノコ、かんぴょうという細かく刻んだ連中を水気をよく絞ってから散りばめ、さらに砂糖酢に漬けておいた緑桃はんぺん、鯛の水気をしっかりと絞って散らします。 さらに 奈良漬けを散りばめておきます。
※その他よく使用される具としては、紅ショウガ、木の芽などあります。
最後に錦糸卵で表面を覆って、上から重石をするわけです。
しばらくたってから型から抜くと、ご覧のように大村寿司が出来上がるわけです。 重石の重さや、重石をしておく時間は作る分量などによっても異なるとは思いますが、オイがよく食べる大村寿司では、 かなり酢メシが固まっております。 なので、大村寿司を切り分けた際に、十分箸で持ち上げることができる程度に酢メシがしまるような重石加減を心がけてみてください。
※以上、このコンテンツを作る際、美味しんぼ:長崎編を大変参考にさせていただきました。 この場を借りて お礼申し上げます。
ちなみに一般的な大村寿司はこのように四角であります。
07/04/12