それはある朝の日常的な会話からはじまりました。
オイ:「あのさ、たまには朝めしにトーストとベーコンエッグっていうともナカナカ良かって思わん?」
ヨメ:「そうね良かかもね。 でもあんたすぐ「腹減ったー」ってなるばい」
オイ:「そうなー。 じゃ、いつもの朝ごはんに、ゆで卵の半熟ば追加するっていうとはどうや?」
ヨメ:「それなら良かねー簡単かし」
オイ:「簡単かっていう程作ったことなかろ、おたくは」
ヨメ:「なかばってん半熟卵ぐらい簡単にできるさ」
オイ:「ほう、じゃ作ってみらんね今すぐ。 オイ食うけん」
〜 5分後 〜
オイ:「どーれカンカン、パリパリ。 ガブ。 おーッ。 なかなかやるねキミ。 でもモウチョイなんちゅうかこう半熟でドローってしたとがよかとさね」
ヨメ:「じゃ自分で作れ。 朝っぱらからヤカマシカ。 ふんとにもう大体朝から面倒な話を云々・・・」
オイ:「よーし作ってやろうじゃなかかドローリ半熟ば。 みとけよオイ」
まずは今回の条件です。
手順は、
と、いうようにやってみます。
鍋に水を張り、卵をそっと沈めます。 そしてすかさず点火です。
※この際、鍋にザルを入れておき、その上からタマゴを入れたほうが鍋肌にタマゴがあたって温度が変わることを防ぐ事ができますけど任意です。
しばらくすると、小さい泡が立ち始めるのでストップウォッチの準備をします。 そしてボコボコと沸騰したら即、火を止めます。
消火後すぐフタをして蒸らします。
さあ時間を計測しましょう。 まずは1分後に1個の卵を取り出しますよ。
卵を取り出して、水に3分間漬けて冷まします。
※徹底的にやるならば、氷水で冷やしたほうがよいかもしれないです。
タマゴで有名な瓢亭さんいわく、殻を細かく砕いてやると、綺麗にむくことができるそうです。 なのでそのための棒を用意しました、すりこ木です!
ちなみに殻をむく際は、水に浸しながらやると殻と白身の間の密着を防ぐのではかどります。
さて、実験結果の発表です。 まずは消火後9分間蒸らした卵を割り出してみます。
うーん、黄身の中心は緩いけど、ちょっと半熟とは呼べませんね、好みではありません。
7分間蒸らした卵です。
9分の時とさほど変わらないような・・・ダメだこりゃ。
5分間の卵です。
ほほほ! そうそうこんな感じ。 でもね、もうちょいトロリとしてほしいんです。
ヨメレベルではこの程度が限界でしょうな。
3分間!
こっ、コレデス! 求めていた半熟具合はこの感じです。 黄身はトロリとしているのに、白身は完全に固まっているという奇跡・・・サイコー!
1分間蒸らした卵は・・・
ちょ、早すぎ! 殻も満足にむけない空しさ。 黄身もドロドロというか生ですねこれ。
今回の実験結果では、3分間蒸らした卵が最良ということがわかったので、3分間卵を量産し、半熟煮卵を作ろう!
ということになり、いざ作ってみたのですが、結果の半熟具合にかなりの片寄りがありました・・・。
ちょうどよい半熟具合の卵もあれば、蒸らしが足りずに柔らかすぎる卵もあってマチマチ。 責任者を出せ! と吠えそうにもなりましたが、まてよ、 3分30秒蒸らしてみようかな? と試してみると、ほぼ間違いなくちょうどよい具合の半熟卵を作ることに成功しました。
ですから、個人的にベストな半熟卵の作り方としては、
水から卵を入れて点火 → 沸騰後火を止めて蓋をする → 3分30秒待つ → 3分間水道水で冷やす → 殻を細かく砕いてからむく。
これに決定しました。 絶妙な茹で加減の半熟たまごは、塩を振りかけて食べるだけでも至福の美味しさ。
ちなみに茹で卵を切る際には糸が便利です。 図のようにぐるりと卵を一周させて左右に糸を引くと、 素晴らしく小股の切れ上がった切り口が現れます。
安定した実力を見せる3分30秒卵により半熟卵を量産できるようになった今、我々が挑むべきものは半熟煮タマゴ(動画での作り方)だと考えるのです。 酒の肴にもイケますし。
作り方は簡単。 何かの冷ました煮汁に殻をむいた3分30秒卵を一昼夜(時間がないときにはタマゴ表面の白身が色づくまで)漬けておくだけです。 たとえば角煮とか、手羽先の煮付けとかの煮汁に漬け込んでおけばよいわけです。 煮汁がない場合は醤油と砂糖、みりん、酒、水をひと煮立ちさせて煮汁をつくり、それに漬け込むとよいでしょう。
ひとつ注意しておかねばならないことは、くれぐれも熱い煮汁に漬け込まないようにしなければなりません。 せっかくの半熟が「全煮え」になってしまいますからね。
卵でこれほどまでに幸福感を味わえるとは・・・黄身ってすばらしい。
せっかくですから温泉卵も作ってみましょう簡単です→温泉卵の作り方。 68℃の湯に蓋をして20分放置するだけ!
今回の実験において、「卵をムダ使いした!」と家内に怒られたのは言うまでもありません。 実験した卵は、たとえ出来が悪くても、責任をもってぜんぶ食べてしまいましょう。 良い子の皆さんは、お母さんとよく相談の上、実験してくださいね。 以上オイからのお願いでした。
半熟卵ばかり作っているので最近熟練度が上がり、こんなカンタンな方法で作っています↓
鍋へ水からタマゴを入れて、沸騰し始めたら時間を計測します。 沸騰しても火は止めずに、3分30秒間タマゴを煮つづけます。 時間が来たら卵をあげて、 流水でしばらく冷やします。 これで完成。
沸騰した湯に入れて12分程度煮るとできあがります。
12分以上茹でると、黄身の周囲が黒ずんでかっこ悪くなりますので要注意です。 茹でてから長時間水につけておくのも 黒味を作る原因となりますので注意です。
沸騰した湯に冷蔵庫から出したての卵を入れて7分間煮て、取り出し、冷水で冷やしたらできあがり。
半熟でも固ゆででも、好みの加減に茹でたらすぐに、たっぷりの冷水で冷やすとよいです。 一分程度で十分です。 急に冷やすことで、卵殻膜と、卵白の間にすきまができて、 すぐむけるようになります(ゆで卵の殻のむき方)。
冷蔵庫から出したての卵を茹でると割れてしまいます。 室温に戻しておきましょう。 それでもヒビがはいってしまったら、茹でている湯に塩、酢少々を加えます。 塩、酢には卵白を凝固させる働きがあります。
Mサイズの卵で絶妙の半熟卵を作ることを試みる。 できあがった半熟卵は半熟煮卵なんかに応用する。
05/11/20