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湯豆腐の王様

湯豆腐の王様

これまで様々な書物を読んできて感じたのは、いちばん旨いものを知っているのはお坊さんなのではなかろうか? という事です。

大根を油炒めしたもの。 豆腐茄子をウナギに似せたもの。 おでんダネの雄がんもどき。 どれも味の核心を知っていなければ思いつけない逸品ばかりです。

この湯豆腐も、さる高名な僧侶が遺した製法で聞くだけでも美味しく、実際作ってみたら悶絶という素晴らしい完成度でした。

ウチの婆ちゃんが得意だった料理はハンバーグお好み焼きぶり大根ポテトサラダ茄子の煮物、そして湯豆腐でした。

湯豆腐に関してはそう頻繁に食卓に上る料理ではないにしろ、そのインパクトは今でも深く脳裏に刻みこまれています。

土鍋の中に据えられた鉢に入ったカツオの効いた甘辛いつけ汁。 それを各々器にすくっては豆腐を浸して食べますが、その際おろし生姜をたっぷり添えて頬張ると、ホカホカ美味しくて、ついご飯の上に乗せてみたりしながら味わったものです。


作り方

今回の湯豆腐は大人、しかも酒飲み専用です。 鍋に注ぐのは水ではなく日本酒です。 そこへ油をたらして豆腐を入れますが、その際豆腐を包丁で切るのではなく木しゃもじを使うのは包丁の金気が豆腐に移って味が落ちるのを防ぐためです。

湯豆腐はさておき実際、豆腐をしゃもじで切ってそのままつまんでみると、どうやら包丁で切るより甘味を感じるようでした。 ほがらかな断面も良いですね。

豆腐にしっかり熱が入ったらいただきます。

ポン酢と、薬味にはネギ、青紫蘇、ミョウガを刻んだものをたっぷり用意します。 鍋から豆腐を引き上げてはポン酢に浸し、薬味を山ほど乗せて食べますがその旨さといったらもう。

今回の分量だけを見るとやけに薬味の量が多く感じるかもしれませんが、これは最低分量です。 この湯豆腐を作って食べてみたらその薬味の美味しさがよく分かるでしょう。 飲みながら食べ進んでいくうち、もはや豆腐が主で薬味が従でなくその逆なのではなかろうか、と思いはじめるくらいです。

レシピのツボ

  • 油の種類は問いません。 今回胡麻油とオリーブオイルを半割で使いました。
  • ひとりで二丁食べました。
  • 料理に日本酒を使う事の重要さがまた身に沁みました。

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19/11/12



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