「荒治療だけど腕はピカイチ」と評判の整骨院の先生がおります。
食にも大変造詣が深く、いつも体を調整してもらう傍らで食の説法を受けています。
先日のテーマはホワイトアスパラガスでありまして、「フランスのものにひけをとらない真にあっぱれな白アスパラがある」という話でした。 興味深く聞いていたところ「何なら送ってあげようか」という有難い方向に話は向かい、大家族だからとドッサリ送ってもらったのでした。
今回はそれを、色んな方法で楽しんでみます。
到着したズッシリ重い小包を開けると、白アスパラの束が緩衝剤で厳重に保護されて現れました。
程よい太さで瑞々しくて、「さてまずはどう調理して食べようか」と思いを巡らすうちにいつのまにか、生のまま丸かじりしていました。
「シャクッ」という心地よい歯ごたえがしたかと思えば口中にジュースが広がり甘く、もう調理するのが馬鹿らしくなってきました。 いっそ生のまま家族みんなでアスパラを囲んで座り、延々とポリポリかじってやろうかと思ったほどです。
このアスパラに限る話ではありませんが、丹精込めて作られた食材には、穏やかなのに底なしの旨味があります。
さて、全部生でかじりつくしたいところでしたが、「色々調理してみます」と先生に約束した手前、このままでは終われません。 サッと蒸しアスパラにしてつまもうとも考えましたが、 やっぱり生で、まずはワサビマヨネーズをつけていただきます。
いっそ正直に「このアスパラは色々調理するよりも、生でかじるのがいちばん旨いですよ」と先生に伝えようとも考えましたが、 それでは今度会ったときにどんな荒治療をされるか不安ですから続けます。
炭火で炙り、甜麺醤にニンニクをすりおろし合わせたのをつけてつまみます。
冷蔵庫を覗いたら、塩こうじが残っていたのでアスパラにからめてしばらく置いてみました。 飲めます。
そうそう、いくら上等のホワイトアスパラガスとはいえど、根本付近は強い皮で覆われています。 そこで皮をピーラーでそぐわけですが、 その皮を捨ててしまうわけはなく、ウドや大根の皮のように、 キンピラにするわけです。
これは旨いですよマジ。 これが喰いがためにいつもよりも余計に皮をそぎたくなる程です。
大絶賛をうけたのがアスパラのおひたしです。 柔らかくて、子供たちが一瞬で平らげました。
口を酸っぱく先生に言われたのが、白アスパラをピクルスにすることでした。 「どうも日本のピクルスは甘酢漬けになってしまっていていただけない」とおっしゃっていたので、 檀流仕込みのパンチの効いたピクルスを仕込みました。 これを先生に送りつけてやろうかと思っています。
以上白アスパラを楽しんでみました。 何か面白い食べ方をご存じでしたら、是非教えてください!
白アスパラを様々な調理法で楽しむ。
12/06/28