ラーメンを愛し続けて早十数年。 食べに行くばかりではなく、いつかはラーメンを自作したいなと真剣に考え初めてここ数年。 ついに、 そこそこ納得のゆく味と作り方を編み出しました。
ひとくちにラーメンといっても、醤油ラーメンもあれば味噌ラーメンもあります。 塩ラーメンやオイの大好きな豚骨ラーメン、はたまた こってりあっさり濃厚白濁家系長浜呼び戻し焦がしネギ背脂サバ節宗田節醤油ダレ煮卵チャーシュー動物系・・・・・(少し取り乱してしまいましたことをお詫び申し上げます)
とにかく、ラーメンは小宇宙です。 決められた型というのは無いように思えますので、ここはひとつ自分好みのラーメンを作って遊んでみたいと思います。
※豚の大腿骨をなんでゲンコツと呼ぶのかというと、骨の関節にあたる部分の形や大きさが、拳に似ているからです。 叩き割ったスキマから見える骨髄、これが大事なのです。 ちなみに今回、3kgのゲンコツを購入してきました。
叩き割ったゲンコツにヨゴレや血がついていたら取り除いて、まずは下茹でをします。 大鍋に並々と水を張り、そこへゲンコツをほうりこんでから点火。 4、50分グラグラと
煮込みます。 その後ゲンコツだけを取り出して、お湯は全部捨ててしまいます。 なんだか大事なエキスまで捨てちゃっているような気もしますが大丈夫。 4、50分煮込んだぐらいでは、
骨に染み込んでいるウマミはでてきません。 この作業は、スープのクセを取り除く為の大事な作業なのです。
※ゲンコツを煮る前にあらかじめオーブンで50分ぐらい焼いておくという手法もあります。 煮る際はやはり寸胴鍋を使ったほうが楽です。
お好みの固さに茹で上げたチャーシューはスープから取り出して、醤油漬けにしておきます。 味をつけるわけです。 この味付けもお好みでどのようにもなります。 東海林風チャーシューの ように醤油のみに漬け込んでもおいしいですし、角煮ラーメンというのもありますので、 少し甘味のある角煮ダレを作って漬け込んでもよいかと思います。 なんならチャーシューでなく角煮を作って、 厚切りにしてラーメンに乗せてもよいかと思われます → 角煮の作り方
醤油に漬ける時間もお好みでよいのですが、今回オイは3時間程度漬け込みました。 ちなみに漬け込んだ後の醤油は捨ててはなりません。 豚肉に醤油が染み込んだということは、 醤油には豚のエキスがにじみ出ているということですから、野菜炒めに使ったり、手羽先を煮込んだりと活用範囲は無限大なわけです。
チャーシューを取り出した後もずーっとゲンコツを煮つづけていくわけですが、忘れてはならないのがアク取りです。 はじめて作る方はビックリするぐらいの
アクがでますのでこまめにとりながら、コトコトとフタをせずに煮ていくわけです。
煮ていくうちに段々と水分が減っていきます。 それにともないスープは白みを帯びてくるわけですが、超濃厚ド豚骨ラーメンがお好きならば、さほど水を足したりせずに、 トロトロするまで煮込んだらよいかと思います。 あまりコッテリはちょっと・・・。 という方は、減ったぶんの水を足しながら煮ていくとよいかと思います。 たまーに 味見したりしながら、気長に煮るわけです。
「メンドクサイな、ゲンコツと一緒に鶏がらも煮込んでしまえばイイじゃないか。 ったく。」なんていわないでください。 これには深いわけがあるのです。 ラーメンはコッテリが好きな人もいればアッサリが好みな方もいます。 その双方のニーズに対応すべく開発したのがこの豚鶏スープ分割抽出法なわけです。
トンコツスープと鶏がらスープを別々に抽出しておいて、ラーメンを食べさせてあげる人に注文をとるわけです。 「コッテリ、それともアッサリ?」こってりといえば、 トンコツスープ8、鶏がらスープ2の割合で丼にスープを注ぐわけです。 アッサリの場合は、その逆です。 どうですか。 なかなかよい方法だとは思いませんか。
※ラーメンのウマミは鶏豚双方のスープが合わさって醸し出されるものですから、必ず少しだけでも一方のスープは混ぜたいところです。
もちろん、鶏がらスープを抽出する際にはアクをこまめに取り除きましょう。
たとえばトンコツラーメンでなくて、澄んだスープの塩ラーメンなんかを作る場合は、醤油の分量を減らす、もしくは醤油を入れずに作るとよいかと思います。 しょっつる やナンプラーを少し追加してもおいしいです。
お好みにもよりますけれど、ラーメンに香味油をたらすと風味がよくなります。 醤油ダレと一緒にどんぶりに注いでおいたり、出来上がったラーメンの上からチョコットたらします。
ネギ油でも代用できますが、こだわって作るならば長ネギの青い部分、小ネギの根っこの白い部分や、 ショウガ、ニンニクをラードに入れて30分ぐらい弱火にかけて香りを移します。
火を止めて、鰹節を投入し、しばらくおいてからこします。
ちなみに図のようにタマゴの頭に針で穴をあけておくと、殻がむきやすくなるのだとか。
今回半熟煮卵をつけこむタレは、上でチャーシューを漬け込んでおいた醤油を使いました。 豚のエキスがたっぷりと染み出ているハズですから、きっとウマイ煮タマゴができ
るはずです。
細いストレート麺で、よくある茹で揚がりの嫌な臭いがなく、好評でした。 安くもありますし。 麺はお好みに合わせてチョイスしましょう!
※麺を自作するというテもあります。
麺は大量の湯を用いて茹でることは当然のことなのですが、湯きりは徹底的に行いましょう。 もういやっちゅう程ザルを振り、一滴の水も したたらないぐらいに水切りを行います。 「麺の固さはどうなさいますか?」とか一応ラーメン屋さんのマネをしながら、尋ねられたほうは憮然とした態度で 「ややカタ」なんて目を合わせずに答えるのが雰囲気です。
麺の茹で上がりが近いころ、丼の中の湯を捨ててよく水をきり、自家製の醤油ダレを注ぎいれます。 注ぐ分量を気にしなくとも、味が薄かったらあとから追加すれば
よいだけですから大丈夫です。 あくまでも醤油ダレの入れすぎにご注意ください。
醤油ダレを入れた丼に、グラグラでアツアツのスープを注ぎいれます。 骨のカケラや不純物が入らないように、ザルをあてます。 はーあ、イイ香り。 上でも
書きましたが、鶏と豚のスープの割合をここで調整します。
※今回のスープには、昆布や鰹節などの魚介系のものは一切入れておりません。 なぜかというと、醤油ダレを作る際に充分入れてあるからです。
丼の中の熱いスープに、よく水切りをした麺を入れて、もつれを箸で丁寧にとかします。 プロ風に、堂々と、少し客目線でやるのが雰囲気です。
さてこのようにして自家製豚骨ラーメンが出来上がったわけです。 大きなノリを乗せてみたり、長浜ラーメン本店のように麺固めの脂多目「ベタカタ」で食べてみたり、 死ぬほど替え玉してみたりしながら楽しみます。 ちなみに今回のトンコツラーメンの感想を。 オイ個人的に、そして食べさせた数人の客人の評価としては上々のものでした。 ホント、美味しかった。
今度は豚骨を使わずにラーメンを作ってみたいと思います。 豚骨スープはどうにもコッテリとしすぎているという嫁の意見を参考に作りました。
スープはトリガラのみで抽出し、フタをしてグラグラ煮立たせ、白濁させました。 一見、普通の豚骨ラーメンのようにも見えます。
醤油ダレには今回干し貝柱を加えてみました。 東海林さだおさんによると、 貝柱パウダーは大抵のプロが使用しているのだが他言しないというウワサがあるそうなので、どのようなラーメンを作るときにも追加したほうがよさそうです。 実際旨味が大幅にアップしました。
トリガララーメンのできあがり。 チャーシューは東海林風で、九条ネギを刻み込んでいます。 スープを一口ススルと、トリガラスープだけで作ったラーメンとは思えないコクがあります。 なんちゅうかこう、 アッサリ風豚骨ラーメンといった感じです。
東海林さだおさんの『うなぎの丸かじり』を読んでいたら、デパートの屋上のラーメンについて書かれてありました。
醤油味のあっさりラーメンで、昔からこれこれと思わず言ってしまう懐かしいラーメン。 このスープはトリガラだな、豚骨もブレンドしてあるな、しかも魚介系スープも加えてあるWスープのラーメンだな!
というように詮索しようもないごく普通のラーメン。 激ウマではないが激マズでもない旨からずマズからずのラーメン。 大体このような記述だったと思います。
具はワカメ、メンマ、ノリ、ナルト、チャーシュで、トリガラスープを煮立たせず、下茹でをキッチリと行い澄んだスープに仕上げました。 チャーシューは豚の肩肉を使用してます。 しみじみと美味しい 醤油ラーメンが出来上がりました。
東海林さんはこういいました。
こういうラーメンを食べていると、いま巷で流行っているラーメンて、あれはラーメンじゃないな、とつくづく思う。
おっしゃるとおりかもしんない。 たまには普通のラーメンもよいかと思われます。
近頃よく作るのが吉村家さんを意識して作る横浜豚骨醤油風ラーメンです。 ポイントとしては以下の通りとなります。
といったところです。 吉村家では大抵「油多めの味濃いめ」を食べるのですが、結構近い味が作れたと思います。 今回スープは豚骨のみを煮て作りましたが、トリガラを加えるのも当然オッケーです。 海苔を多めに用意しているのは濃い醤油風味によく合うからであり、 スープ自体は飲み干せないほどかなり濃い目で調合しているために箸休めとして海苔とホウレン草は必須なのです。 仕上げにたらしこむネギ油の分量も「うそっ!」というほど大量に使用すると プロ風の質感、風味がでます。 油を入れれば入れるほど、醤油風味が薄く感じるので必然的に醤油ダレの分量は増え、スープが醤油色に染まります。 いやホント、うまかった。
※まだまだこの先のイロイロなラーメンに挑んでみたいと考えておりますので、一応「続く」 ということにしておきたいと思います。 長い時間お付き合いいただき、ありがとうございました!
06/12/27