九州柳川では男女仲がとても良い事を「アミにダイコンで、トロリしとんなはる・・・」というそうです。 今回の一皿、檀流屈指の絶品です。
2、鍋に水を張り昆布を敷いて、大根を置きます。 すかさずアミの塩辛をドサリと加え、コトコト煮込んでまいります。 酒少々をたらし、水はヒタヒタが良いでしょう。
3、大根がトロリ柔らかく煮えたら完成です。
以上アミにダイコンのトロリ煮でした。 ご覧になられたようにカンタン質素な料理ですがこれ、凄い料理ですよ。 これまで檀流に取り組んできた中でも、トップ3に入る美味しさです。 やっぱり檀流は、いざ作ってみなきゃわかんないと、改めて思い知りました。
あの塩辛いアミの塩辛と大根を煮合わせるのですが、これがまた煮えたら絶妙な塩梅に仕上がり、大根の甘味は引き立ち、汁はあたかも干しエビで抽出したかのような旨味にあふれ、アミの塩辛を除いて大根だけ盛り付けたら「謎の絶品煮大根」で、料理人ですらもろ手を挙げて賞賛する事でしょう。
酒はほんのひとたらしです、あわよくば入れなくても良いかもしれません。 是非だまされたと思って仕込んでみてください。
ちなみに檀さんが少年の頃はよく作られていたという本作ですが、檀流掲載当時には作る人も絶えた、とありました。 「なんでこんな旨い料理を?」 という謎が残ります。
※アミの塩辛を購入する際は、原料欄をよく見ましょう。 本来「アミと塩」のみで構成されるべきものが、化学調味料まみれのものをよく目にします(値段は同じくらいなのに)。 あと最近気づいたのが、アミの塩辛を購入してから冷蔵庫にずーっと保管しておくとより味に複雑さが出て塩辛さが和らぎますおすすめです3か月ぐらいですかね。
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