もしもこの世から麺類がなくなったならば、オイはどうやって生きてゆけばよいのか皆目検討がつきません。
小麦粉、ソバ粉、米粉、デンプンなどでつくった細く長い食品。 イタリアのスパゲティやマカロニなどはまとめてパスタという。
麺の起源は中国の黄河流域と考えられる。 初めはだんご状にこねてゆでる、すいとんやワンタンの皮のようなものであったが、3世紀までに細長い麺状のものが登場したそうだ。
麺類の作り方としては手でひきのばす手延べ法、のばした生地を線状に切る包丁切り法、 小さい穴から線状におしだす押し出し法の3つの系統にわかれて各国に伝えられた。
日本では室町時代にそうめんとうどんが、江戸時代にそば切り(そば)が登場した。
ラーメンは大正時代末期から全国に普及し、インスタント麺は第2次世界大戦後に日本で誕生した。 初の即席麺は日清食品創業者の安藤百福氏がチキンエキスで 味付けした麺をてんぷらをヒントに油で揚げて作った(チキンラーメン)。 日清食品はさらに「お湯を入れるとどこでも食べられる」世界初のカップめん「カップヌードル」を発売し、 世界的なロングセラーとなる。
JAS(日本農林規格)では、麺の太さを次のように規定しています。
めんを茹でるときは、一本一本に均等に熱が伝わるように、たっぷりの湯を用いる。 湯の沸き上がりで麺が常に浮かんでいる状態がよい。
吹きこぼれくをおさえるには、差し水をするか火を弱める。
小麦粉をこねて薄く伸ばし、細く切ったもの。 奈良時代に唐から伝えられ、熱く煮て食べるところから温飩(うんどん)と呼ばれた。
製法には手延べ、手打ち、機械製法がある。
手延べは生地を縄状につくり、これを細くひきのばす方法で、手延べうどんという。 手打ち製法は生地をうすくひろげ、細く切る方法で、手打ちうどんという。 機械製法はすべての工程を機械で行う。
地方名物のうどんには秋田の稲庭うどん、富山の氷見うどん、愛知のきしめん、香川の讃岐うどんなどがある。
小麦粉に塩水を加えてこね、植物油を塗って細く引き伸ばし、日光にさらして乾かした食品。
そうめんは引っ張り麺だが、冷麦はうどん、蕎麦同様切り麺。
そば粉、小麦粉にヤマイモ、卵白などを加え、こねて細く切ったもの。
小麦粉、かんすい、唐あくで作られるちゃんぽん専用の麺。 長崎では普通に売られているが、所によっては置いてない場合もあるらしい。
ジャガイモとサツマイモのデンプンを水で練り、熱湯の中に搾り出して固め、乾燥させたもの。 煮崩れしやすいので長時間煮るのはご法度。 又、リョクドウのデンプンから作る中国春雨はコシが強く、煮崩れしにくい。 丸い餃子の皮のような春雨もある。
イタリア北部ではバターで炒め、南はオリーブ油を使う。 北部、ミラノ近辺ではフェトチーネ。 ほうれん草を練りこんだ緑色のパスタや、おろしたニンジンを練りこんだ赤いパスタがある。
パルマ地方では、パルメザンチーズをかけて炒めたり焼く。
ロンバルディア平原からとれる野菜をタップリ使用したミネストローネ。 ローマでは殻付き貝のバターソース「スパゲッティ・アルレ・ボンゴレ」等有名。 イタリアではパスタをスープの代わりとして食べる。
パスタは、スパゲッティやマカロニなどの麺類を総称したイタリア語。 イタリアの南部で作りはじめられ、15世紀にはイタリアにすっかり定着した。
パスタのシコシコとした歯ごたえは、デュラム小麦によるもの。 うどんやパンを作る小麦とはまったく別の種類で、小麦の祖先に近い種類。 デュラム小麦は堅く、普通の小麦のように細かく製粉することは難しく、あらびき状態で用いる。 荒く挽いた状態をセモリナという。
パスタは製造後、長く置いたものほど茹でた時に弾力のあるシコシコとした食感がある。 しかし置きすぎては質が落ちてくる。 製造後2年目ぐらいまでが目安。
長いパスタには管状、棒状、板状の三種類がある。
管状のものにはジーテ、メッツェ ジーテ、プカティーニがあり、太さによって分類される。
棒状のものはスパゲッティがよく知られている。 スパゲッティとは「細いひも」を意味する。 直径1.6〜2ミリ前後で、長さ30センチと60センチぐらいの二種類がある。 直径1.2ミリ以下のものはバーミセリという。
板状のものはフェトチーネがよく知られる。 幅の広さで名が異なり、タリアテルレ、タリオリーニ等呼ぶ。
短いパスタはマカロニがよく知られている。 イタリア語のマッケローニが訛ってマカロニとなった。 短いパスタの種類は非常に多く、それぞれの呼び名は形に由来する。 ファルファッレ、ペンネ、ルオーテ、スパイラル、マカロニ等。
大豆ぐらいの大きさの小型パスタにも多くの種類がある。 ペパリーニ、ランチェッテ、プリミェリナ等。
その他特殊な形をしたパスタもある。 ラザニア、カネロニ、フェトチーネ等。
中国では、小麦粉・卵・かんすい・水を合わせたものを麺棒で伸ばし、引き伸ばして作った手打の麺。 拉麺・老麺と表記。
中華麺を打つ時に用いるカンスイはアルカリ液のため、小麦粉に含まれるフラボノイドが変色して特有の黄色い麺となる。
08/05/19