今日は小魚を使って寿司を握ります。 旅先で見かけた魚に塩をして、 クラーボックスで持ち帰り作ると、檀さんはおっしゃいます。
1、小さい魚を用意します。 アジや、イワシ、コハダ、カマス、サバ、キスなど。 今回は小イワシを使います。
2、イワシは手で開いて、塩をします。 そうして4、5時間放置しておきます。 姿寿司なので、頭を残して開いてもよいですが、わずらわしかったら切り捨ててもよいです。
3、酢でイワシを洗います。 水でも結構です。
4、そしてイワシを新しい酢の中に、1時間程度浸しておきます。 昆布を入れておいてもよいですし、 砂糖を少量加えてもよいです。
5、さて。 寿司メシを作っておきましょう。 檀さんの寿司メシは、米一升に酢一合の割合で、 かくし味程度の砂糖を入れたものです。 炊き上げたメシに扇風機の風を当てながら、酢と合わせるわけです。
6、寿司メシができたら、酢でしめたイワシの表面の酢をよく拭いて握り、少々ひねりゴマを散らします。 さらにその上から昆布をかぶせて軽く重しをして1、2時間おくと、できあがり。
今度は頭付きで作ってみます。 このレシピは、美味しんぼ長崎編に載っていたもので、 檀流レシピに近いです。 シャリは昆布を加えて炊いて、酢、塩、砂糖で味付けをして、白ゴマを散らします。
アジはゼイゴ、ウロコをとり、背開きにしてはらわた、中骨を取り去り、きれいにします。 塩を振って冷蔵庫内に一日おいて、それから酢の中に2日つけます。 さらに甘酢の中に一日漬けたらできあがり。 計3日間酢につけるわけです。
酢飯をアジに抱きこませ、形を整えます。 そのまま半日程度おいておくと、なじみます。
※地方によっては鮎を用いることもあります。
以上小魚の姿寿司でした。 塩で4、5時間もしめると、魚がよくしまって寿司メシとよく合います。 今回たまたま小イワシがあったので使いましたが、 キスなんかでやるのもすごく美味しいのではないかな、と楽しみにしております。 魚の頭はつけておこうと思ったのですが、周囲からの反発があり、急遽とりやめた次第です。
とある日本料理の専門家は、「全ての料理にかくし味として酢を使っている」とさえ言います。
人間が美味しいと感じるのは、中性よりも、微酸性の食べ物であるとか。 微酸性といっても、舌にはほとんど感じないような、 わずかな酸味になります。 料理の中に、ほんのわずかな酸味があると、味に深みが出るということです。 酢には、こんな力があるんですね。
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