今回はたっぷりと時間をかけて本格的なビーフシチューを作ります。 家族の為に。 はたまた恋人の為に。 はたまた自分の為に作って楽しみましょう。
1、まずは牛バラブロックを買ってきます。 今回2キロ買いこみました。 バラでなくともイチボでもかまいません。 適当な大きさに角切りします。
2、どんぶりへ塩、胡椒をした肉を入れ、叩き潰したニンニク、厚切りのタマネギを加え、ニンジン、セロリも放り込み、 上から赤ワインをドボドボたっぷり注ぎこみます。 今回一本分使いました。
このままじっくり一晩漬け込みます。 時々ひっくり返すと良いでしょう。
3、さて翌日。 肉を取り出して、表面を丁寧にぬぐいます。 肉の表面に、ほどよい焦げ目と、皮膜を作るために、そうします。
4、鍋にラードを引き、強火で肉を一気に炒めます。 表面をこんがり狐色に色づけます。 油はサラダ油、バターお好みで。
5、焦げ目のついた肉を取り出し、今度はワインの中の野菜を搾るようにして取り出し、肉の焼汁の中で丁寧に炒めます。
この際、トマトやピーマンを刻んで一緒に炒めると、複雑な風味になります。
6、野菜を炒め終えたら火を止めて、少し冷めるまで待ちます。
7、冷めたら野菜をフキンにくるんで、シチュー鍋の中に、野菜のエキスだけを搾り取ります。 力いっぱいギューッと。
とにかく根気よく搾ると、いかにもビーフシチュー然としたエキスがとれます。 そこへ野菜と肉を漬け込んでおいたワインを、全部加えます。
8、そして炒めておいた肉を入れ、上から水か、他の食材でとったスープをたっぷり注ぎ込み、コトコト2、3時間煮ます。 アクが浮いてくるので時々すくいながら、煮詰まってしまわないよう気配りをしつつ煮込みます。
9、さて。 フキンでエキスを絞りとったあとには、野菜のカスが残ります。 いくら用無しだからといって、捨てるのはなんだかもったいないです。 そこで、 この野菜で一品作ってしまおうというのが檀流です。 醤油やウスターソース、もしくはカレー粉でサッと炒めてみましょう。
すると肴にもなる「クズ野菜のカレー粉炒め」が完成しますイケます。
10、そろそろビーフシチューの具材に取り掛かります。 タマネギを厚くザク切りにし、ラードで炒めます。
11、それからルーも作りましょう。 フライパンにバターを熱し、小麦粉を炒めていきます。
狐色になったら、コトコト煮ているスープを適量かけつつ、のばしていけば、ルーの出来上がり。 ダマができないように注意しましょう。
12、出来上がったルーを、スープに溶き入れます。 満遍なく混ぜ合わせましょう。
13、ここで月桂樹の葉や、クローブ、セージ、パセリの茎を後で取り出せるよう紐でしばって投げ入れます(ブーケガルニ)。
14、さあ仕上げの味付けをしましょう。 塩、ウスターソースやトマトピューレ、醤油やジャム、キャラメル、チャツネを入れて味を整えます。 さっき炒めたタマネギも加え、ニンジンも切って入れます。
シチュー鍋ごとオーブンに入れ、シチューの表面に焦げ目がつく度に混ぜ合わせてゆくと、1、2時間後に素晴らしいツヤのあるビーフシチューができあがります。 最後にマッシュルームを加えます。 付け合せに、ジャガイモや絹サヤエンドウの塩茹でや、スパゲッティを一緒に食べると幸せこの上ありません。
以上ビーフ・シチューでした。 うーん美味しい。
最後にオーブンでシチュー表面に焦げ目をつけながら混ぜ合わせるという工程ですが、 これをやるのとやらないのでは、 味が随分違うので、是非とも欠かせません。
ルーを作る際には、いつものように平ザルでふるった小麦粉を使用しました。 コトコト煮込んでいるうちに、水かさが減り、鍋の横っちょに、凝縮されたスープがこびりつくわけですが、 これもこすりとって鍋の中に入れてしまうとよいです。
ちなみに今回使用したスープは、スジポンを作った際にとれたスジスープを使用しました。 鶏ガラスープでもなんでも美味しく作れます。
※本中では2コンテンツに分かれていた本作ですが、1ページにまとめさせていただきました。
このレシピで、月桂樹の葉や、クローブ、セージ、パセリの茎を紐でしばってシチューに投入しましたが、 この束のことを「ブーケガルニ」と言いまして、西洋の煮こみ料理には必須のものです。 肉料理にはローズマリーやタイムを加えたり、魚料理にはフェンネルやディルを加えたりもします。 料理が完成したら、忘れずに取り除きましょう。
以上のレシピで、具としての野菜ではなく、エキスだけ搾り取った野菜がありますが、これをミルポワと言います。 具の野菜だけでは補えない、 甘味やコクをシチューに追加するための大役を担います。 野菜の残りカスはカレー粉炒めにしましたが、檀さんは当初、そのカスをミキサーにかけてシチューに溶かし込んでいたそうですが、 どうも泥臭くなるようなのでやめたそうです。
煮込む前に、肉はしっかりと炒めます。 肉に焼き色をつけることにより旨味の流出を防ぎかつ、シチュー自体にもコクがでます。 野菜もしっかり炒める事で、甘みが出ます。
© 2005-2021 ぷちぐる.