実は某TVドラマで、秋田出身役の方が「今度ウチにキリタンポ食べに来ーい。」っていうシーンがあったのですが、 それを見てから一度は食べてみたいなと思っていたんです。 意外とカンタンに作れるし、秋田気分に浸れるかもしれません。
1、まずは米を炊くことから始めます。 米一升のうちに、もち米一合を混ぜ込んで、少し固めに炊きます。 米9合 + モチ米1合。
2、炊き上がった米は、熱いうちにすり鉢に移し、すりこ木でトントンと突いていきます。 しかしあまり突きすぎると餅のようになってしまうので、米粒の姿を残す程度にしておきます。
3、今突いた米を棒に巻き付けていくわけですが、棒の素材は杉でも竹でも栗でもなんでもよいです。 今回は竹棒。
4、このように巻き付けます。 塩水を含ませたフキンの上でトントンやりながら作業をするとうまくいきます。
5、さて半突きにした米のような餅を、棒に巻きつけたものを焼くわけですが、おなじみのガスの両側にレンガを立てて炙るのもよいですが、 檀さんにならってレンジで一気に焼き上げます。 少し冷ましてから、5センチ幅程度に包丁か、手でねじり切ります。
6、トリガラスープをとり、醤油、みりん、砂糖を加え、吸い物よりも濃い目の味付けにします。 このスープは恐ろしくウマイので多めに用意しておきたいところです。
7、具材は焼き上げたキリタンポの他、鶏のモモ肉、ササガキゴボウ、 シラタキ、焼き豆腐、白菜、セリ、マイタケやエノキやシイタケなんかを大皿に盛ります。
8、土鍋のスープに次々と具材を入れ、最後にキリタンポを加えます。 キリタンポは崩れやすいからです。 ささ、みんなで食べましょう。
以上キリタンポ鍋でした。 鶏がらベースの美味しいスープがキリタンポに染み込んで、なんともいえない風味を醸し出します。 ササガキゴボウの香りは必須で、是非多めに用意しておきたいところであります。
以前掲示板にて「ごろうさん」より次のようなコメントをいただきました。
ただ!秋田県人として一言。
きりたんぽには、豆腐は入りません。 きのこはマイタケのみです。 セリは必ずいれてください。(セリは根っこも入れるのがほんと)絶対絶対おいしくなるから、ためしてみてくださいね。
さらにいくつかのメールでも作り方を教えていただいたことがあります。
鶏ガラのスープではきりたんぽになりません。 比内鶏という秋田の鶏で作ることに意味があります。 具材も、豆腐や舞茸以外のキノコは入れません。
よって本式にきりたんぽ鍋を作るには、比内鶏でスープをとり、 具はまいたけ、セリ他を用い、豆腐は入れないということになるようです。
その他きりたんぽ鍋に欠かせない事がありましたら掲示板やメールにて教えてください。 追記させていただきます。
ただ、ひとつだけご理解いただきたいのは、このページのキリタンポ鍋の作り方は、あくまでも檀一雄氏の「檀流クッキング」内の作り方であり、 檀流クッキングのレシピを可能な限り忠実に再現することを、 本コンテンツ「檀流クッキング完全再現」は念頭においています。 檀さんは次のように書いておられました。
「マイタケなしには、キリタンポの味が半減するなどという人もいるかもしれないが、贅沢はいっていられない。 養殖のエノキダケが出まわっているから、エノキダケでもつかって、東京のキリタンポを楽しもう」
以上よろしくお願い申し上げます。(2008/11/09追記)
秋田県北東部、比内地方が原産とされるニワトリの一種です。 天然記念物で、食用の比内地鶏は、他の品種と掛け合わせたものになります。
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